早大は岩本久重捕手(2年=大阪桐蔭)が決勝打を放ち、1勝1敗の五分とした。

2-2の延長12回、1死満塁で右中間を破る走者一掃の適時三塁打を放った。カウント1-2から、立大・中川の外いっぱいの変化球に踏み込んだ。「中川さんには2打席凡退していたので、悔しかった。逃げていく球がくると、引っ張らずに逆方向を意識しました」と捕手らしく読みもあった。

前日の立大1回戦で、正捕手の小藤が左膝を痛め交代。スタメンマスクが回ってきた。「小藤さんがマスクをかぶっている時も勉強させてもらってます。100%の準備はしてました」。試合中のベンチで小藤と話し合い、投手や相手打者の状態を共有してきた。日ごろの取り組みが実った。

小宮山悟監督(54)は「来年は『4番捕手』でいくと、本人にも伝えている。力は十分ある」と高い期待を寄せた。岩本は「まだまだです。もっと力をつけないと」と浮かれることなく口元を引き締めた。