18年オフに大腸がんを患いながらも病を乗り越え、今季1軍復帰を果たした阪神原口文仁捕手(27)に喜びの一報が舞い込んできた。

プロ野球セ・パ理事会が11日に行われ、リーグ特別賞に選出された。「大変、光栄に思います。病気が発覚してからは苦しいこともたくさんありましたが、家族、チームメート、関係者、そして多くのファンの方々に支えられ、ここまで戻ってくることができたと思いますし、皆様の支えがあったからこそ、受賞できた賞だと思います」。祝報にも原口らしく感謝の言葉を並べ、支えてくれた人とその喜びを分かち合った。

不屈の闘志で難局を打ち破ってきた。18年末に大腸がんを宣告された。手術を経て、6月4日ロッテ戦で1軍復帰。その復帰初打席で左越えの適時二塁打を放った。さらに同9日の日本ハム戦ではサヨナラ打。7月の球宴でも2試合にまたがっての2打席連続アーチを放つなど、ファンに夢を与え続けた。

「野球ができる幸せをあらためて実感することができた1年でしたので、野球ができるというこの幸せな気持ちを忘れず、これからも同じ病と闘う方や、いろいろなことで苦しんでいる方々に勇気や希望を与えられるプレーができるように精進していきたいと思います」。現在は兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で練習を重ね、来季も輝く準備を進めている。

▽阪神谷本修球団副社長(原口のリーグ特別賞受賞に) あれだけ野球界以外の人々にも感動を与えたのだから良かったと思います。