中日吉見一起投手(35)が14日、ナゴヤ球場を訪れ、屋内練習場で取り組み中の新フォーム完成に向けて特別な器具を装着してネットスローを行った。米国から取り寄せた「ベロプロ」と呼ばれるバネのついたベルトを右足に装着、軸足に負荷をかけてフォームチェックを繰り返した。

この日はキャンプ休日。吉見はキャンプ参加を免除されているが、新フォーム固めのため閑散とした球場を訪れ、ネット相手に投球練習を行った。「これまでは左足の使い方ばかり気にしていたのですが、このオフは右足をテーマに取り組んでいます。体全体に力を伝えることでボールに力が加えることができればと」と意図を明かした。

今季は先発として好投しながら白星に恵まれない不運な面もあったが、6月の日本ハム戦で挙げた1勝に終わった。昨年は5勝をマーク。完全復活を期していたシーズンだけに「何かに取り組む必要があった」と新フォームに着手。そのための手段が力を抜くと足がバネの力で反り返ってしまうこの特製ベルトだった。

昭和を代表する漫画「巨人の星」に登場する「大リーグボール養成ギプス」の下半身バージョン。「養成ギプスじゃないですよ」と笑いつつも「常に右足に力を入れてないと投げられない。これをつけて練習する中で新しい投げ方のイメージができつつあります」と手ごたえを口にした。