ソフトバンクの新入団選手会見が5日、福岡市内のホテルで行われた。ドラフト1位のJR西日本・佐藤直樹外野手(21)は背番号「30」に決定。「切りのいい数字」と喜んだ即戦力ルーキーは、「3割30本30盗塁」のトリプルスリーと「現役30年」を目標にぶち上げ、プロの世界に飛び込んでいく。

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佐藤は初めてファンの前に立った会見で、堂々とプロでの目標を掲げた。「将来、日本を代表するような一流選手になることです」。背番号、名前が入ったユニホームに袖を通して一大イベントを終え「昨日の夜から緊張していました。終わってホッとしています」と端正な顔を緩めた。

背番号は「30」に決まった。「切りのいい数字。いい番号ですね」と気を引き締める。理想に掲げるのは走攻守3拍子そろった選手だ。

強肩を生かした守備には即戦力の評価がある。また「足は自信があるので、塁に出たら盗塁も狙っていきたい」と快足も自慢だ。打撃については「3割を打ちたい。ツーベース、スリーベースが多い。中距離打者だと思う」と言うが、主戦場となるヤフオクドームにはホームランテラスもある。「当たれば飛ばないことはない」というパワーを武器に「しっかりトレーニングして30本、いけたらいきたい」と思い描いた。「柳田さんとかもやられているので、目標ではあります」。背番号にならって球団では15年柳田以来のトリプルスリーを目標に挙げた。

壇上では「息の長い活躍がしたい」とも宣言した。こちらも背番号にちなんで「30年現役?」と問われると「51歳ですか?」と苦笑いしながら「う~ん…。でもできるなら、いけるところまでやりたい」と力強く言った。30年現役となれば48歳で引退したソフトバンク工藤監督や、NPB史上最年長の50歳までプレーした中日山本昌を上回る長寿プレーヤーとなる。トリプルスリーと現役30年、球界初の「クアドラプルスリー」を目がけ、佐藤の長い長いプロ生活がここからスタートする。【山本大地】