来季導入が検討されている「現役ドラフト(仮称・ブレークスルードラフト)」について、年内に日本野球機構(NPB)と12球団が再協議する。

9日、都内でセ・パ理事会および実行委員会を行った。5日に労働組合・日本プロ野球選手会が来季導入をNPBに強く要望する決議を行ったが、この日の実行委員会でもさまざまな意見が出て同ドラフト案は集約されなかった。

NPB井原敦事務局長は「年内に12球団の実行委員の代表プラス編成担当も来てもらい、制度設計を深掘りする。来年の導入が可能か、8月なのかオフかを含めて検討する」と同ドラフトを実務的に担う編成担当の意見も交え、制度を構築していく。クリスマスの25日にも話し合いが行われる可能性がある。

現状のプランでは各球団が対象となる8人を選定し、全12球団から最低1人以上が指名されるとみられる。だが細部にわたり、12球団の意見も異なり、選手関係委員会の阪神谷本修委員長は「まとめる自信は正直、あるかと言われればない。最大公約数を取らないとしようがないんじゃないですか、という話」と調整に苦慮している。出場機会の少ない選手を対象とした現役ドラフトの来季導入へ、まだ壁は残されている。【広重竜太郎】

▽楽天井上オーナー代行(現役ドラフトに)「時期も8月ぐらいと、シーズン後にと2つあったり、人数もいくつかの考え方がある。トレードした球団は1つ除くとか、除外についてもいろんな考え方がある。そうしたものも含めてみんなで議論しようということ」