広島大瀬良大地投手が21日、今年初めてブルペン投球を行い、闘病生活に入った球団レジェンドへの思いを口にした。

大野練習場で真っすぐのみ21球、2段モーションをやめたフォームで感覚を確かめた。調整段階が上がったことで初投げとなり、昨年より3日早い。ただ、先発が有力視される開幕戦から逆算すると59日前と、昨年の64日前から5日遅い計算となる。それでも「上げていこうと思えば上げていける。行き当たりばったりでやるのではなく先を見ている。その日の状態を見て作っていければいい」と胸を張る。照準はあくまで3月20日の開幕戦だ。

前日20日には、ショッキングなニュースが飛び込んできた。現役時代に9度、開幕投手を務めた球団OBの北別府学氏が「成人T細胞白血病」を公表。偉大な先輩からは球場で声を掛けられるだけでなく、今オフは番組でも共演した。「ニュースを見てびっくりした。とにかく、僕ができることはカープの野球をして、優勝に向けて頑張ることだと思う。野球に対する考え方をいろいろ教えていただいたこともあったので、胸に刻んで自主トレ、キャンプで成長できればなと思います」。エースの座を継承した右腕はさらなる成長をあらためて決意した。【前原淳】