2年目の左右の両輪が、アピールに成功した。沖縄・名護で8日に行われた日本ハムの紅白戦で、柿木蓮投手(19)と福田俊投手(23)がそれぞれ5回に登板。柿木は高浜に1発を浴びたが昨季の課題だった投球フォームの修正に成功し、首脳陣から成長ぶりを認められた。福田は1イニングを3者凡退と最高の結果。ともに1軍デビュー、定着を目指す今季の飛躍を予感させた。  

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打たれはしたが、充実感があった。柿木は「去年ほど焦りだったり、ストライクを投げないといけないとか変に考えることはなかった。すごくいい方向にだけ考えて投げられたので良かったです」。迷いなく、全てセットポジションから投げた。2死無走者から谷口にボテボテのゴロを打たせながら遊撃内野安打。直後に高浜に1発を浴びて1回2安打2失点も、内容には手応えがあった。

昨秋から取り組む投球フォームの改造が実を結びつつある。大きな改善点は軸足となる右足。昨季は反動を付けるような動作があった。走者がいない時はボールの威力がある。一方で走者を背負った時のセットポジションでは右足の反動が使えず、ボールの質が低下。クイックモーションにも不向きで、昨季は2軍戦でも2勝4敗、防御率8・24と結果が残せない時期が続いた。

そんな苦況の一因だった、特徴的だった右足の反動の動きを完全に排除した。オフの間に新フォームを体にすり込ませ、今季初実戦のマウンドでしっかり披露した。名護に同行した加藤2軍投手コーチも「去年とは比べものにならないくらい進歩していた」と評価。柿木も「オフからやってきたことが少しは自信になっている」と前を向いた。次は結果も残して、飛躍への自信を高めていきたい。【木下大輔】