開幕オーダー見えた! 広島は西武とのオープン戦(マツダスタジアム)で1番田中広、2番菊池涼、3番西川、4番鈴木誠、5番松山の上位打線が3回に爆発して5連打、4点を奪う猛攻を仕掛けた。朝山東洋打撃コーチ(43)がクリーンアップの固定を示唆。1、2番の変更はあるものの、これが新生佐々岡カープの基本布陣となりそうだ。

  ◇    ◇    ◇

上位打線が猛攻を仕掛けた。3回1死。田中広の左翼手の頭上を越える二塁打から始まった。菊池涼は中前への適時打。1、2番の連打に3番西川も続いた。打つ瞬間に腰を逆方向にひねる「ツイスト打法」を試して、左中間を破る三塁打で2点目。そして仕上げは4番鈴木誠が左越えの2ラン。4人で“サイクルヒット”を達成して4点。5番松山も中前打で続いた。

クリーンアップは西川、鈴木誠、松山で固まりそうだ。2月の春季キャンプ中に腰痛で離脱し、6日から1軍戦に復活した松山がこの日もマルチ安打と好調をキープ。松山は「状態もすごく良い。あとは長打をしっかり出せていけたら」と話し、朝山打撃コーチも「松山もしっかりバットを振れている。ある程度は3、4、5番は固めたい」と主軸の固定を示唆した。

ここまで1番田中広、2番菊池涼の起用が続いている。2月29日の中日戦(ナゴヤドーム)では1番長野、2番ピレラを試したこともあった。朝山コーチは「タナキク」の1、2番起用について「可能性は高い」と話した上で、「1、2、6は相手投手によっても変わると思う。決めつけているわけではない。状態の良い選手を置きたい」と説明した。

7番には抜群の勝負強さを誇る会沢が座る。朝山コーチは「会沢が下の方にいることで打線に厚みが出る」と語った。この日は安打はなかったが、打撃好調の野間、小園も下位打線にいることで、相手に脅威を与えられる。佐々岡監督はこの日の打順について「1つのパターン。最後まで分からない」とけむに巻いたが、基本線はほぼ固まってきた。無観客のマツダスタジアムで浮かび上がったカープの20年シーズン開幕オーダー。お披露目まであと2週間を切っている。【古財稜明】