新型コロナウイルス感染拡大防止の一環として、練習を制限するなどしていた日本ハムは26日、千葉・鎌ケ谷で約2カ月ぶりにユニホームを着用し、1、2軍に分かれてチーム練習を開始。午前中に2軍、午後からは1軍が、投内連係やシートノック、フリー打撃に汗を流した。右肘手術から復帰した清宮幸太郎内野手(21)は1軍に振り分けられ、自身初となる開幕ベンチ入りへリスタートした。

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グラウンドに、ようやくユニホーム姿の選手たちが戻ってきた。小雨の中、マスク姿で練習を見守った栗山監督は、オンライン取材で「野球をやっている人間にとって、ユニホームを着させてもらって練習をさせてもらえるのはうれしかった。感慨深く、ユニホームを着て帽子をかぶらせてもらった」と、開幕へ向けて動きだした時間を喜んだ。

午前中に2軍が練習、午後からは1軍が投内連係やシートノック、フリー打撃を敢行。開幕延期の恩恵として、故障で出遅れていた選手たちも続々と1軍練習に加わった。右肘の手術から復帰した清宮は、久しぶりに1軍の先輩たちに混じって汗を流し「(体の状態は)完璧です。久々にチームで練習できて楽しかった」。25日に21歳の誕生日を迎えたばかりの背番号21は「自分のやることをやるだけ。特に気負うことなくやりたいです」と、自然体で自身初となる開幕ベンチ入りを目指す。

左膝痛に悩まされていた中島も、スパイクを履いて守備練習に参加。「まだ走塁は、まともに(練習が)できていない」としつつも、すべてのメニューをこなし「状態はいいです。今の段階では、100%動けています」と表情は明るい。1、2軍練習の合間に全選手を集めて、感謝の気持ちを忘れないよう説いたという指揮官は「みんなが元気でいてくれることを願っていたので、良かった」と、ひと安心だ。

今月いっぱいは鎌ケ谷でチーム練習を行い、来月の練習試合に備える。栗山監督いわく「試合だけじゃなく、今の練習の状態もサバイバル」。1軍練習には、新人の河野や鈴木健らも参加しており、ぎりぎりいっぱいまで競争を促す方針だ。開幕後は6連戦など過密日程が予想されるため「連戦が続くので全員の力が必要」。チーム力の底上げで、二転三転した異例のシーズンを制する。【中島宙恵】