三菱パワーの伊藤優輔投手(23=中大)は、最速155キロの真っすぐで強気に押す投球に自信を持つ。「社会人に入り、メンタル面で成長できた」と胸を張る。

きっかけは昨年の日本選手権、トヨタ戦だった。抑えで登板し、2回を無失点に抑え好救援。投じた25球のうち22球が真っすぐだった。「打者よりも優位に立って投げられるようになった」と、ピンチにはギアを1段上げ強気に投げ込む。「制球が安定し、真っすぐに自信がついた」。どんな時も冷静に勝負できるようになった。「先発で試合が作れるようになった」と自信をつけ、エースに成長した。

都立の小山台(東京)で甲子園出場も「プロは夢の世界」と思いを封印してきた。中大に進学し、東都大学野球リーグで投げ合った東洋大の甲斐野(ソフトバンク)梅津(中日)上茶谷(DeNA)国学院大・清水(ヤクルト)らが、次々とプロ入りし、活躍する姿に刺激を受けた。「同じ舞台で投げたい」。着実に力をつけ成長した。覚悟を決め、プロの世界に挑む時が来た。