亜大が東洋大を投打で圧倒し、今季6勝目を挙げて単独首位に立った。巨人のドラフト1位指名から一夜明けた平内龍太投手(4年=神戸国際大付)は最速152キロを計測し、5安打1失点で自身2度目の完投勝利を挙げた。今季は勝利数で順位を争うが、国学院大は中大に競り勝って5勝目。敗れた中大は5敗目を喫し、昨秋に続く優勝が消えた。5勝で亜大に並んでいた立正大は、駒大に逆転負けした。

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ドラフトから一夜明けた平内は、9回をわずか109球で投げ切った。「第1戦が大事。それが初回にあんなふがいない投球をしてしまったんで」。単独首位を導いたというのに、第一声は反省だった。

4点をもらった直後の1回裏2死二塁。4番に投げた138キロスプリットが浮き二塁打された。「低めに決めきれなかった。2回から気を引きしめました」。ここからエンジンがかかり許した走者は4人だけ。5回には最速152キロをマークした。

生田勉監督(54)は、楽天4位指名の内間拓馬投手(4年=宜野座)とのリレーを考えていた。「100球で代えるつもりでした。7回に本人が完投したいというんで」と説明した。7回終了時で80球。三振7ながら、課題の与四球も1では任せるだけだった。

10月に入っての登板はこの日が初めて。この間、ボールを握らず筋トレ、食事で体づくりに励んできた。今、あこがれの斉藤和巳投手(元ソフトバンク)と同じステージに立った。「先発でやりたい気はある。アピールできていればうれしい」と話す。残り3試合全勝なら、16年春以来の優勝が決まる。「終わってからですね」。平内は前夜届いた100近いメールに、返事は出していない。【米谷輝昭】

▽亜大・矢野雅哉内野手(広島6位指名の強肩内野手は1安打&堅守を披露)「初回から攻めて、勝ててよかった。今はドラフトより残り試合に勝って優勝することしか考えていない」