高卒2年目の黒川史陽内野手(20)が2つの“初”を成し遂げた。

1つ目は「プロ初本塁打」。1回2死一、三塁、広島中村祐の内角スライダーを右翼席最前段へ3ランを運んだ。「チャンスだったので感触はとてもよかったです」。2つ目は「猛打賞」。第3打席に右前打、第5打席に左前打を放ち5打数3安打と躍動した。

プロ1号の記念球は「いつも応援してくれている両親に渡したい。お父さんがあと1カ月くらいで誕生日なので、早めの誕生日プレゼントにしたいと思います」と上宮で93年センバツを優勝した父洋行さんに渡したい予定だ。

そんな父洋行さんは上宮で三木2軍監督の2学年後輩。黒川は「三木さんは去年一緒にやらせてもらって、今年ファームでも一緒にやらせてもらっていて、去年はあまりコミュニケーションが取れなかったんですけど、今年は自分がどう映っているのかだったり、去年、今年うまくいかなかったことだったり、どうやったらうまくいくのか質問したしています。三木さんは本当にいろんな野球を知ってる方なので、全てファームで吸収して1軍に上がってきたという気持ちでいます」と2軍指揮官から成長へのきっかけを得ている。

同世代にはロッテ佐々木朗、ヤクルト奥川、オリックス宮城など成長著しい選手が多くそろう。「同世代の選手には負けたくない気持ちがありますし、それ以上にチーム内での競争が激しい。浅村さん、鈴木大地さん、すごい先輩がたくさんいる中で、自分も1軍の舞台で結果を出したいと思って常にやっているので、他のメンバーにも負けたくないですけど、まずはチームの先輩方に負けたくないって気持ちが一番強いです」と力を込めた。