阪神梅野隆太郎捕手(30)が18日、東京オリンピック(五輪)侍ジャパンメンバー選出の正式発表を受け、力強く決意表明した。

福岡大4年時には大学日本代表の主将4番も任されたが、プロ入り後では初の代表選出。「日本のトップ、野球界のトップの中、限られた人数の中で選ばれたのは本当に光栄です。それに恥じないプレーをしていかないといけない。いい緊張感、プレッシャーと戦いながら、自分らしさをどんどん出せるようにやっていきたい」と力を込めた。

内定メンバーだった広島会沢翼捕手(33)が左足の負傷で出場を辞退。緊急招集の一報が届いたのは、ちょうど30歳の誕生日を迎えた前日6月17日だった。「そういう日にこういう報告をされるというのは本当にビックリしましたし、感慨深い」と笑顔。「日の丸を背負って戦いたいという意思はずっとあった。どういう形であれ、こうやって選出されたことは非常にうれしく思います」と喜びの言葉が続いた。

追加招集とはいえ、もともと侍ジャパン首脳陣の評価は高かった。ブロッキング能力と強肩は球界屈指。昨季まで3年連続でゴールデングラブ賞を獲得しており、今季はリーグトップの得点圏打率3割8分1厘、6盗塁も記録している。稲葉監督は「守備面で安定感もありますし、打撃、走塁面も含めて期待しています」と走攻守すべてでの貢献を期待する。

稲葉監督からは「力を貸してほしい。金メダルを勝ち取ろう」と言葉をかけられた。北京五輪経験者でもある阪神矢野監督からも「人生経験の1つとしてもすごく価値のある大会。自分らしく戦って、いい経験をしてこい」と背中を押され、早くも気合十分だ。

阪神からは青柳、岩崎に続いて3人目の選出。「絶対に得るモノはあるだろうし、いいモノをチーム上昇の1つのヒントとすることは絶対プラスだと思う。タイガースからヤギとザキがいるので心強い。ただ、それは先の話になるので、まずは目の前の試合を戦っていきたい」。7月中旬まで虎の首位快走を加速させた後、心身ともにベストの状態で金メダルを追いかける。【佐井陽介】