オリックスが3連勝で首位ソフトバンクとゲーム差なしに迫った。3チームが貯金8で並ぶ大混戦だ。
この日のヒーローは先発の宮城大弥投手(21)だった。6回途中2失点で、2年連続の2桁勝利に到達。歓喜の輪の中で、高卒3年目左腕は少し伸びた丸刈り頭をペコペコと下げていた。
「すべて野手の皆さんのおかげです。先発として、勝ちがつくのはうれしいですが、しっかり投げ勝って勝ちたいです」。
3点を先制した直後の2回、2四球から失点した。ベンチに帰ると、中嶋監督に「ムキになっているぞ」と諭された。「点を取ってくれて、点をあげたくない気持ちが強くなり、力んでしまった。点を取ってくれた次の回に全部失点している」。5-2の6回に走者2人を出したところで救援をあおいだ。
抑えの平野佳が体調万全でなくベンチ登録を外れた。先発として長い回を投げる責任感は今まで以上だった。昨年は13勝と大ブレークして優勝に大きく貢献。負けられない戦いを経験した分、優勝への道のりの厳しさを分かっている。
中嶋監督は2年連続の10勝をしっかり評価した。「その数字自体はすごいので。まだまだ伸びしろのある投手なので通過点と思ってやってくれたら」とさらなる活躍を期待した。
ロッテを3連勝で退け、首位ソフトバンクとは1厘6毛差。直接対決は5試合を残す。本当の勝負はここからだ。「明日になったら(順位が)変わっているような状態。一喜一憂せず、目の前の試合を勝っていくだけ」と指揮官。戦力が整わない中でも、着実に前に進む力強さがある。【柏原誠】
○…下位打線のバットで主導権を握った。2回、7番伏見の中前打で先制すると9番西村が2点二塁打。宮城に3点をプレゼントした。前カードの楽天戦で決勝打を放っていた西村は「とにかくつないでいく意識だった」と笑った。5回には4番に座る頓宮が左越えに9号2ラン。「いい追加点になった」。杉本不在の中、ここ5戦4発、10打点と長打力が光っている。



