「第51回三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式が29日、都内のホテルで行われ、2年連続で受賞した楽天の辰己涼介外野手(25)はゴールデンカラーのジャケットで登場した。

昨年の受賞時に予告していた金色の衣装だったが「みんなが『やばいやつが来たな』って感じでしたね」とニヤリ。個人でスタイリストをつけてのレンタル衣装であることを明かしたが、報道陣に金額を問われると「けっこうしますよ。半端じゃない額なんで言えないです。年俸の3倍ですね」と冗談でかわした。壇上では「来年は上下ともにゴールデンで出たい」としたが、来年以降の衣装に関しては「来年、全身金にしてしまうと4年連続で受賞した時に、歯まで金になってしまうので、どうしようかと思っていますね。歯止めが利かなくなってしまうので」とシャレもきいていた。打撃タイトルも当然狙っていくが「投票してもらって選ばれるのは、認められたという価値の高い賞だと思うので、毎年目標に掲げてやりたい。僕の衣装が毎年どうなっていくのかも楽しみにしていただきたい」と終始笑顔だった。

ルーキーイヤーの19年から4年連続で100試合以上に出場。今季の守備率9割9分4厘、308刺殺、2失策は、いずれもキャリアハイだった。だが、「エラーゼロでいきたかったですけれど2個やってしまったので残念」と満足はしていない。佐竹学コーチ(48)とも、ゴロ捕球や、送球時のボールの回転などを含めて、さらなるレベルアップを図っている最中でもある。「強さと速さは兼ね備えているので、あとは細かい技術を詰めていこうという話はしています」。守備スタイルにはこだわりがある。「(フライやライナーを)スライディングをせんように、スタンディングですべて捕りたいと思っています。ケガもするし、派手なプレーもしたくない。そこに、うまさとか判断の良さを見いだせたらプロフェッショナルで格好良いかなと。スライディングしたらそれくらいの打球だったと思ってもらえるような選手になりたい」と“金言”まで飛び出した。【鎌田直秀】