右腕コンディション不良から復活し、この日1軍昇格した阪神湯浅京己投手(23)が、2番手で登板した。4月13日巨人戦以来、43日ぶりの1軍登板。2点を奪い逆転に成功した7回にマウンドに上がった。

先頭の代打梶谷を151キロの高め直球で空振り三振。続く1番吉川を1球で三ゴロに仕留めた。2番坂本には四球、3番秋広には右前打を許し2死一、二塁とされたものの、侍ジャパンのチームメート4番岡本和真を中飛に仕留め、ゼロで切り抜けた。

昨季最優秀中継ぎ賞に輝きブレークした右腕は、3月のWBCで侍ジャパンの一員として世界一奪還に貢献。帰国後も、開幕から守護神としての起用に応えるため、調整を続けた。3月31日のDeNAとの開幕戦(京セラドーム大阪)で今季初セーブをマークすると、7試合で5セーブ、防御率0・00。右腕の不調を訴え、4月16日に出場選手登録を抹消された。

岡田監督は「ちょっと楽な(場面)なあ。7回とか6回ぐらいに」と、いきなりの守護神起用は避ける方針を示していた。湯浅は「任されたところでしっかり準備して自分の力を出すだけ」と意気込んでいた通り、「8回の男」として快投。プロ初勝利がかかった先発桐敷のため、必死に腕を振った。頼もしい右腕が、首位を走る虎に帰ってきた。

 

◆阪神湯浅の復帰過程

 

▼4月16日 右腕コンディション不良で登録抹消。

 

▼4月18日 鳴尾浜球場でリハビリ開始。

 

▼4月25日 鳴尾浜球場でネットスロー再開。

 

▼4月26日 鳴尾浜球場でキャッチボール再開。

 

▼5月6日 ブルペンで捕手を座らせての投球を再開。力感は「最後は7割くらいで投げました」。

 

▼17日 ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)で実戦復帰。先発で1回を3安打2失点。岡田監督が視察し、昇格について「日にちは決めていない」と説明。

 

▼20日 ウエスタン・リーグのオリックス戦(東大阪)で2度目の実戦登板。1回を3者凡退。

 

▼24日 独立リーグ、ベイサイドリーグ選抜との練習試合に登板し、1回無失点。

 

▼26日 1軍に登録。即1軍登板。

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