楽天今江敏晃監督の言葉が分かりやすい。

質問に簡単な言葉で、一語一語明確に、早口にもならず答えてくれる。会話は普通「てにをは」が間違っていたり、主語と述語がズレていたり、なじみのない言葉を使われたり、不明瞭でうまく聞き取れなかったり、何かしらあるもの。だが、今江監督は録音音声を文字に起こしたら、ほぼそのまま正しい日本語として成立するレベルだ。必要に応じて具体例も入れるので、聞き手の理解度はグンと高まる。意識していることがあるのだろうか? 「逆に、あまり難しいことは言えないですよ、僕。だからかもしれないですね」と笑って話した。

「分かりやすさ」は、組織の上に立つ人にとって大事なポイントだと思う。難しい言い方で指示されても、受け手は戸惑ってしまう。今江監督も選手時代に経験があるという。だから「自分がこの立場になってやるときには、分かりやすく、明確に、選手が思いきって集中できるように」心がけている。秋季キャンプのテーマも「個々のレベルアップ」と分かりやすい。

ロッテでラストイヤーとなった15年に担当として取材した。32歳の今江選手も、質問に分かりやすく答えていたのを思い出した。コーチ時代、選手への指示もシンプルで分かりやすかったと聞く。新監督1年目。分かりやすい言葉の力で、チームをどう導くか。「聞かれて言えない時は難しく返したいんですけど、返せない。僕自身が多分、難しい言葉を分からないので。ちょっとずつ勉強して、難しく、分かりづらくしゃべれるように頑張ります」と分かりやすいジョークを返してくれた。【古川真弥】

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