あの日の針や、落下に比べたら-。21年育成ドラフト1位のヤクルト岩田幸宏外野手(27)が、骨太の一打をかました。
2点を追う8回2死一塁。中日藤嶋のスプリットを右翼へ。3月31日に支配下登録され、69打席目でプロ1号2ランを突き刺した。
村上から「誰も打つと思ってなかったんで(笑い)。逆にベンチ静かでしたね。『え!』みたいな感じ」とイジられ「そりゃそうだと思いますよ。自分でもビックリした」と大真面目に言ったが、同点の延長11回にはプロ初の猛打賞となる左翼線への二塁打で村上のサヨナラ打をアシスト。13日の同カードで9回に左手首付近に死球を受け、あわや乱闘騒ぎが発生。それでも「全然痛くないんで」とスタメン出場からお立ち台をつかんだ。
幼少期から常に痛みと隣り合わせ。滑り台から落ちて、左ほおはえくぼみたいに…。小学校高学年の時には、地元のイトーヨーカドーで買い物後、姉と駐車場まで競走になった。雨の中、何故か運動靴の姉に勝てると思ったサンダルの岩田。ぬれた地面に大きな針が落ちているとも知らず…。踏みつけた後、足の骨がむき出しになり、ボルトを入れることになるとは…。「何か忘れましたけど、けがで左の眉毛も一部生えてきませんもん」と豪快に笑う兵庫出身の27歳が痛みを乗り越えた。【栗田尚樹】
◆岩田幸宏(いわた・ゆきひろ)1997年(平9)7月31日生まれ、兵庫県姫路市出身。東洋大姫路--ミキハウス-BC・信濃を経て21年育成ドラフト1位でヤクルト入団。今年3月に支配下登録。4月2日広島戦で初出場。今季推定年俸500万円。175センチ、79キロ。左投げ左打ち。



