巨人は「総力戦」で宿敵阪神から今季初勝利を挙げ、同カードの連敗を「5」で止めた。投げては、巨人堀田賢慎投手(23)が今季初先発で5回1失点と好投。リリーフ陣5人による無失点リレーでつないだ。打っては、9回1死三塁で代打岸田行倫捕手(28)が阪神の守護神岩崎から決勝打を放った。投打がかみあい連敗のトンネルを脱出した。

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ハングリー精神に燃える役者の意地で、連敗のトンネルを脱出した。同点の9回。先頭キャベッジが左翼線への二塁打で復帰後初安打をマークした。1軍昇格したばかりの萩尾が犠打を決め、1死三塁をつくると、代打に送られたのは岸田だった。「なんとか前に飛ばして。三振だけが一番ダメな場面なので」と、気持ちで打った一打は前進守備を敷いた三遊間を抜けた。

打球が外野に抜けたのを確認すると、右手こぶしを何度も突き上げて雄たけびをあげた。この瞬間、虎党が大多数を占めるアウェー空間の中で、左翼席後方から負けじと応援していたG党の大歓声が甲子園を包み込んだ。

岸田は昨季、チーム最多の72試合でマスクをかぶった。キャリアハイを更新する4本塁打を放つなど攻守で存在感を示したが、今季から甲斐が加入したため、出場機会が減少。それでも、この日は代打としてチームに大きな1勝をもたらし「腐らずにやることは当たり前なので。今日みたいな場面はあると思うので、しっかり続けていきたい」。阿部監督も「代打って難しいですし、その中で素晴らしいなと思いますしね。試合出たくて多分うずうずしてると思うので。そういうのがああいう結果につながってくれてうれしいなと思います」とたたえた。

「いぶし銀」と呼ぶにはまだ早い。岸田は「悔しい気持ちはありますけど、何もしなかったら一緒。これを自信にまた与えられたところで頑張っていきたい」と笑顔で話した。

今季初先発した堀田の好投。救援陣の無失点リレー。代打岸田の殊勲打。すべてが勝ちにつながった。「本当に総力戦で向こうもね、必死でしたし、うちも必死だったんでね。素晴らしい勝ち方だった」と指揮官。ホームで3連敗を喫し、甲子園に乗り込んでからも2連敗。開幕から苦しんだ宿敵から、大きな1勝をつかんだ。【佐瀬百合子】

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