日本ハムが、かつての仲間を打ち崩して今季3度目の同一カード3連勝を決めた。2-2の7回、万波中正外野手(25)がソフトバンク先発の上沢から、リーグ単独トップに立つ6号ソロで試合を決めた。開幕前から強烈に元エース右腕を意識してきた新庄剛志監督(53)は「相手どうこうじゃない」と、新戦力の古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手(24)に来日初勝利を付けた打線をたたえた。

   ◇   ◇   ◇

新庄監督は笑顔でベンチ裏へ引き揚げると、開口一番で「シャー!」と雄たけびを上げた。それは上沢に打ち勝った喜びではなかった。「めっちゃうれしいね、グーリン。いい子やから、性格も全て。なんとかみんなで勝たせようやっていう試合前からの強い思いが、この1点差で勝てた」。古林睿煬に来日初勝利をプレゼントした打線の粘り腰に、ほおは緩みっぱなしだった。

開幕前のような強烈な上沢への意識は、少しも見せなかった。1番にドラフト同期入団の松本剛を起用したのも「相手ピッチャーどうこうというより、今(松本剛の調子が)いいでしょ。出塁率がいいから1番を打ってもらおう」と説明。少し驚いたのは「ファイターズの時には全くしてなかったクイック(笑い)。びっくりするぐらい、する」ということだったが、それよりも「今日はチーム全体でグーリンに勝ちをつけてくれたのが、めちゃくちゃうれしい」と話した。

上沢と公式戦初対戦で決勝弾を放った万波は、それでも“先輩右腕”のすごさを感じていた。「練習を含めて(対戦は)たぶん1回あるかないかぐらいだと思うので、全くイメージがなかった」というが、見逃し三振に終わった2回の第1打席で「フルカウントまで幸い行けて、球を結構見られて『こういう球なんだな、上沢さん』って。伸びのある真っすぐ、いろんな球種も投げるんで、ほんと器用だなって感じました」。

その第1打席で目を慣らして5回の二塁打、そして7回の6号ソロにつなげた。「2回からほんと立て直してすごいピッチングしたので、なんとか勝ち越したいと思っていた」と原動力は右翼で守りながら見ていた古林睿煬の力投だった。

手負いのソフトバンクとはいえ、敵地で3連勝。新庄監督は「大きくないわけは、ないですよね」と笑顔で球場を後にした。【木下大輔】