プロボクシング元WBC世界フライ級王者で現WBA世界バンタム級2位の比嘉大吾(30=志成)が日本人初となる4戦連続の世界挑戦で、世界2階級制覇を目指す。7月20日、東京・両国国技館で同級1位増田陸(28=帝拳)と同級王座決定戦に臨むと19日、発表された。同日には都内のホテルで行われたカード発表会見に臨んだ。昨年7月、前WBA世界同級王者アントニオ・バルガス(米国)に挑戦し引き分けて以来、約1年ぶりのリング。試合後は現役引退の意向を示したものの、昨年10月には「進退保留」と現役続行の可能性も示唆していた。

開口一番、比嘉は「やっぱりボクシングは天職なんだなと思い、帰ってまいりました。すみません。7月30日で引退を決めていたんですけど。年内はあいさつ回りしたり楽しんで。年が明けてからどうするか今後を決めようと。就職しようと決めていたんですけど、就職を目前とした瞬間、ボクシングが良かったなと思いました」と苦笑した。

実際、スポンサー企業への入社も進めていたが「就職を間近にし、ボクシングと就職とでイメージトレーニングしてみたら、より良かったのがボクシングする人生だった」と強調。4月2日には本格的に練習再開していたという。

18年4月、自身の体重超過でWBC世界フライ級王座から剥奪されて以来、8年3カ月ぶりの世界王座への返り咲きを狙う。勝てば高山勝成の持つ5年11カ月を上回る国内最長ブランクの返り咲き記録となる。24年9月、当時のWBO世界同級王者・武居由樹(大橋)に挑戦し僅差判定負け、昨年2月には当時のWBA世界同級王者堤聖也(角海老宝石)、同7月にはバルガスに挑戦したものの、いずれも引き分けで王座獲得ならず。あと1歩届かなかった。

武居戦前から「負けたら引退」という言葉を続けていた経緯もあり、比嘉は「世界を取りたいということでまた復帰している。2、3回連続ぐらい『引退詐欺』をしてしまったのですけど、この場を借り、引退はしませんと。『引退しません詐欺』はない。続けられる以上は続けようと思っています」と言葉に力を込めた。

王座を懸けて対戦する増田はサウスポースタイルからの左ストレートが最大の武器となる。両者ともにKO率が高いため、緊張感あふれる試合展開になりそうだ。比嘉は「みんな分かっている左ストレートは、やっぱ警戒している。右の誘いとか使い方もうまいと思っている。当日は楽しく試合ができる」と高揚感を口にしていた。

同興行ではWBO世界スーパーフライ級王座決定戦が組まれ、同級3位の元世界2階級制覇王者寺地拳四朗(34=BMB)が同級4位イスラエル・ゴンサレス(29=メキシコ)と王座を懸けて拳を交える。またWBC世界ライトフライ級王者岩田翔吉(30=帝拳)が同級1位エリック・バディージョ(30=メキシコ)との初防衛戦に臨むことがそれぞれ発表された。