新年最初の「プロレスの月曜日」では、20年上半期の各団体の主な興行を特集する。新日本プロレス1強ともいえる時代の中、他団体も負けじとビッグマッチを次々開催する。19年に続き、20年もプロレス界が活発に動きそうだ。

ウエーブを起こす新日本の東京ドーム大会の観客(撮影・河田真司)
ウエーブを起こす新日本の東京ドーム大会の観客(撮影・河田真司)

【新日本プロレス】

1・4、5と史上初の東京ドーム2連戦を成功させ、その勢いは止まらない。昨年11月にロサンゼルスに米国法人を新たに設立。1月24日から2月にかけ米ツアーを行うなど、20年は米国興行に力を入れる予定。毎年恒例の3月旗揚げビッグマッチに加え、同31日の両国国技館も決定している。

4日の新日本の東京ドーム大会で、タイガーマスク(右下)とザ・グレート・サスケ(左下)に担がれファンの声援に手を振り応える獣神サンダー・ライガー。左端は藤波辰爾(撮影・中島郁夫)
4日の新日本の東京ドーム大会で、タイガーマスク(右下)とザ・グレート・サスケ(左下)に担がれファンの声援に手を振り応える獣神サンダー・ライガー。左端は藤波辰爾(撮影・中島郁夫)

【ノア】

昨年2月に親会社がリデットエンターテインメントに変更して以来、攻勢を続ける。故三沢光晴さんの魂を受け継ぎつつ、ロゴとマットを一新。外部から次々に選手を呼び、SNS発信に力を入れるなど、さまざまな変革をはかり、11月には約7年ぶりの両国国技館大会を成功させた。年明け1・4、5は新日本のドーム大会に後楽園2連戦をぶつけた。2、3、5月に団体20周年記念のビッグマッチでさらに勝負をかける。


【全日本】

年明け早々、元WWEのヨシタツが正式入団。さらに昨年までDeNAボールパーク部長でエンタメ部門を手がけていた五十嵐聡氏が副社長に就任と新しい動きがあった。興行では20年上半期は例年通りのスケジュール。「後楽園でお客さまを着実に増やしていく」(秋山GM)「武道館は時期がきたら」(福田社長)と話す通り、後楽園ホールをベースに足固めに努める。

2020年上半期の主なビッグマッチ
2020年上半期の主なビッグマッチ

【DDT】

DDTは6月7日に、17年以来3年ぶりに、さいたまスーパーアリーナに進出する。17年にサイバーエージェントのグループ傘下に入り、組織は安定。19年7月には大田区総合体育館で前代未聞の無料ビッグマッチを成功させるなど、独自路線で成長を続ける。高木社長は、さいたまを超満員にすると宣言。親会社の藤田晋社長も実行委員長に就任し、バックアップする。


【その他】

団体25周年を迎える大日本は、3月に旗揚げ記念の横浜文化体育館大会を開催。昨年11月に新日本の親会社ブシロード傘下に入った女子プロレス団体スターダムは、4月29日に大田区大会を開催。さらに5月9、10日には東京ビッグサイトで行われる「大ヴァンガ祭2020、ブシロード祭2020」で試合を行い、2万人超の人が集まるビッグイベントの中で新規ファン獲得を狙う。