内藤一家の次男未来(24=E&Jカシアス)がプロデビューを飾った。佐々木悠登(22=ワタナベ)とのデビュー対決に2、3ポイント差の3-0で判定勝ちした。父はカシアス内藤として日本と東洋の元ミドル級王者純一会長(67)、兄律樹(25)は12月に王座返り咲きを狙う前日本スーパーフェザー級王者。一家で3人目のプロ初勝利となった。

 内藤が初回から右フックなどで攻め、ボディーもよく決まり、2回には相手に鼻血を出させた。「倒してやろうと力が入りすぎて打ち合ってしまった」と言う。本来の距離をとって足を使わず打ち合いになった。3回から距離をとりだしたが、相手の反撃も浴びて判定となった。

 プロテストには4月に合格した。その前から兄のスパーリングパートナーを務めた実力から、デビュー相手がなかなか見つからなかった。そこでトーナメントにエントリーした。父をノンフィクションに書いた作家の沢木耕太郎氏ら、約200人の応援団も駆けつけた。「甘かった。0点。勝ったから5点。期待外れで合わせる顔がない」と笑みはなし。右目下のあざにも「パンチでない」と言い張った。

 ボクシングは未経験もジムのセコンドを手伝いだし、兄が日本王者になったことでプロ入りを決意した。2年前までは120キロの肥満体を絞り込み、この試合の計量は今や半分の61・1キロだった。

 兄は「ガッチガチだった。点数は上げられない。おやじに家に帰って怒られる」と笑った。会長は「力が入りすぎ。まあデビュー戦だから。いいものはいっぱいある。2人で切磋琢磨してくれれば」と温かい言葉を送った。

 決勝へ向けて内藤は「首の皮がつながった。次は笑顔を見せます」と誓う。来年の新人王にも出場する。「経験はなくても注目され、重圧はあるけど、期待されてなんぼの世界。これではあいつとやりたいと思われる。次はこんな失敗はしない」と、国内初の親子3人王者へまずはトーナメント優勝を狙う。