プロボクシングWBO女子世界スーパーフライ級王者吉田実代(31=EBISU K's BOX)が12月31日、東京・大田区総合体育館で初防衛戦に臨むことが22日、発表された。

WBC女子アジア同級王者シー・リーピン(21=中国)の挑戦を受ける。同日、東京・渋谷区の所属ジムで加山利治会長(47)とともに記者会見に臨み「大みそかに、まさか自分が試合をできると思っていなかった。年の暮れは特別なイメージがある。身の引き締まる思いです」と驚きを交えた笑顔をみせた。

同日、同会場で男子のWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(Reason大貴)の初防衛戦、WBO世界フライ級王者田中恒成(畑中)の3度目の防衛戦とのトリプル世界戦となる。吉田は「井岡選手、田中選手というすごい王者の興行の中なので、失礼のないようにしっかり防衛したいと意気込んでいます」と気合を入れ直した。

戦うシングルマザーとなる吉田は今月8日から鹿児島県の実家に4歳の長女実衣菜(みいな)ちゃんを預け、初防衛戦に向けた調整を続けている。「娘に『おばあちゃんのところでいいよ。練習頑張ってね』と言われた。1番頑張らなくちゃと思っている」と母としての自覚ものぞかせた。

親子で離れたことで練習や睡眠の時間を確保。週1回のペースで自衛隊体育学校にも出げいこし、身長169センチとされるリーピン対策を練っている。吉田は「今までの相手と違い、ボクシングがうまい。技術もあるし、スピードもある。自分の限界を決めないで限界突破していく練習をしたい」と気持ちを高揚させた。

所属ジムの加山会長は「ビッグイベントに出させてもらえるのはありがたい。大みそかに世界戦はなかなかできないので」と感謝の言葉を口にしつつ「相手はかなり強いが、吉田も1戦1戦強くなっている。前回の試合でもスパーリングの内容も出せているし、練習内容を試合で出せているので」と初防衛成功に向け、万全の調整を進めていく方針を示した。