東洋太平洋スーパーウエルター級タイトルマッチの前日計量が15日都内で行われ、王者渡部あきのり(34=角海老宝石)はリミットの69・8キロ、挑戦者シティデッド・バンディ(29=タイ)は69・5キロでともにクリアした。

今年8月、敵地韓国でウエルター級に続く、2階級制覇を達成した渡部の初防衛戦。「(計量の場で)いつか着てみたろと思っていた」という着ぐるみ風の茶色いスエット姿を脱ぎ、仕上がった体を披露した渡部は「自然体。47回も試合してりゃ、計量であたふたすることはない」と余裕の表情。「チャンスがあれば初回から倒しに行く。中盤で倒せれば、もちろん判定でもいい。勝つことが大事」と臨機応変に構えるつもりだ。

キャリア15年目。相手シティデッドには「年だ」と冷やかされたが、「自分はそう思ったことない」と渡部。「だから、やってる。心の持ち方であったり、技術も体力も強くなっていると思っているからやっている。思わなくなったらやめる。防衛して、その先に行きます」。充実の内容で勝ち、世界挑戦への道をひらく。