プロボクシングWBC世界バンタム級1位の那須川天心(27=帝拳)が倍返しのリベンジを宣言した。同級王者井上拓真(30=大橋)との再戦が9月27日、トヨタアリーナ東京で行われることが23日、都内で発表された。那須川は「自分の拳で決着をつける」とKO宣言。対する井上も「前回より強い拓真を見せる」と返り討ちを誓った。

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「誰だと思ってんだ。俺は那須川天心だ」。いらだったように那須川が声を強めた。敗戦からわずか10カ月での再戦発表に「『1年で差が縮まるのか』というかもしれないけど、みんなが思う1年間と自分の1年間は違う」。力強い言葉には揺るぎない自信がみなぎっていた。

昨年11月の同級王座決定戦で井上に判定負けを喫した。キック時代を含めた格闘技人生での初黒星。“神童”の本領はここから発揮された。今年4月の同級挑戦者決定戦で元2階級制覇王者のエストラダ(メキシコ)の肋骨(ろっこつ)を折って9回終了TKO勝ち。誰もが納得する名王者を粉砕してリベンジの権利をつかんだ。

そのエストラダ戦からさらに進化した。井上に敗戦後から指導する葛西トレーナーは「エストラダ戦の仕上がりより、数段パワーアップして戻ってきた」と証言する。井上戦に備えて千葉・成田市内での走り込み合宿、大阪でのコンディショニング合宿も消化。「何がきても大丈夫なように準備している。前回とはガラッと変わる」(那須川)。

格闘人生で初めて味わった屈辱からの雪辱戦。単なる勝利では納得しない。「初めて負けて、預けたものはかなりでかい。利子をつけて持ち帰る。やり返すだけ。ふつうに勝つ勝ち方はだめ。しっかりKOしないと。レフェリングは割れる。だから自分の拳で決着をつける」。那須川は完全決着でベルトとともに預けている名誉も取り戻す。【首藤正徳】

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