横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が21日、大相撲名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)に向けた東京での稽古を打ち上げた。この日は2日ぶりに阿武松部屋で出稽古。平幕の阿武咲(20)との三番稽古は、相手の圧力に後退する場面も多く5勝6敗。それでも、たっぷり汗を流し「休む期間が長かったから疲れた」と話しつつ「いい具合に稽古できる体は作れた」と充実の笑みを浮かべた。

 5月の夏場所は左上腕付近の負傷で途中休場。今月5日から本格的な稽古を始めた。地元茨城での激励会や土俵入りなど行事をはさみながら、15日から関取との稽古も再開。「6月は体を休めたり鍛えたりして1日1日を大事に過ごしたい」の言葉通り復帰に向け順調に調整を進めてきた。「今日で(東京での稽古は)終わり。あとは軽く休んで。いい感じで入れる」と話す復活の名古屋へと乗り込む。