先場所と同じ轍は踏まない。新大関高安(27=田子ノ浦)が、先場所敗れていた東前頭筆頭の正代(25=時津風)を終始、圧倒した。
立ち合いで威力を見せたかち上げ。「前回は甘かった。今回は集中して行きました」。相手の上体を起こすと、突き、押しで一気に押し込んだ。最後は飛ばすような突き倒し。「突いて前に出られた。引くというイメージはなかった」と、悪癖を見せることなく完勝だった。
この日は朝稽古後、岐阜県高山市の井田畜産からA5ランクの飛騨牛などが6キロ、差し入れに届いた。霜降りが細部に行き渡り、融点が低いため、胃がもたれにくいという極上肉。「食欲が落ちない」という新大関には大きな活力だった。
5人いた1敗力士は相次いで敗れて、高安1人だけとなった。全勝の横綱白鵬と平幕碧山を追いかける展開。「1つ1つ、しっかり勝っていくことが大事」。賜杯レースを白熱させる役割は、新大関に託されている。

