前頭3敗目の北勝富士(25=八角)が、大関高安を引き落として3場所ぶりとなる2桁10勝を挙げた。

 立ち合い鋭い出足で高安のかち上げをしのぐと、高安が引いた瞬間、土俵際に追い詰めた。慌てた高安が出てくるタイミングでドンピシャの引き落としが決まった。

 支度部屋ではアゴを引いて前傾姿勢を保つことを言い聞かせていた様子で、北勝富士は「イメージ通りでした。いい形で今場所できているので、このままいきたい」と鼻息を荒くした。

 今場所は1横綱2大関を撃破し2敗をキープ、優勝争いの先頭を走る横綱白鵬を星1つの差で追走している。優勝争いもさることながら、自身初となる三役もかかるとあり「まだ残りがあるので1番1番。(三役も視野に?)そういう運もあるので、しっかり、つかめるように一生懸命やります」と声をはずませていた。