日本相撲協会は24日、来年1月の大相撲初場所(9日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。平幕以下の関取衆の番付昇降をみてみよう。

待望の新入幕を果たしたのは2人いる。若元春(28=荒汐)は、幕内上位に定着している若隆景(27=荒汐)の兄。新たな兄弟幕内が誕生し、これは昨年秋場所の英乃海と翔猿の兄弟以来、史上12組目となった。荒汐部屋からは、現師匠(元前頭蒼国来)が部屋を継承してからは初めての幕内力士誕生だ(荒汐部屋としては19年九州場所の若隆景以来)。福島県出身では若隆景以来、戦後8人目の新入幕となった。

もう1人は、祖父に元横綱大鵬、父に元関脇貴闘力を持つ王鵬(21=大嶽)が、待望の入幕を果たした。大嶽部屋からは13年九州場所の大砂嵐以来で、東京都出身では昨年秋場所の翔猿以来、戦後32人目の幕内力士が誕生した。なお再入幕は、これまでの二所ノ関部屋から放駒部屋所属となる一山本(28)と剣翔(30=追手風)が、ともに2場所ぶりの返り咲きを果たした。

すでに発表されている十両昇進力士は、新十両が3人、再十両が1人。新十両の芝改め紫雷(木瀬)は、番付発表の24日が30歳の誕生日。木瀬部屋からは19年名古屋場所の木崎海以来で、東京都出身では今年初場所の王鵬と東白龍以来、戦後51人目の関取となった。日大からは木崎海以来53人目で、初土俵から所要46場所は、学生相撲出身としては3位のスロー昇進(1位は華王錦の60場所)。おめでたい門出の日だが、違法賭博の疑いで、同じ木瀬部屋の英乃海とともに初場所は休場する。

北の若(21=八角)は、八角部屋からは16年名古屋場所の大輝(現北勝富士)以来の関取誕生で、山形県出身では18年夏場所の白鷹山以来、戦後19人目の新十両。琴裕将(27=佐渡ケ嶽)は、佐渡ケ嶽部屋からは19年九州場所の琴勝峰以来の関取誕生で、奈良県出身では11年九州場所の徳勝龍以来、戦後5人目の新十両となった。

再十両の千代嵐(30=九重)は13年名古屋場所以来、実に50場所ぶりの十両復帰で、これは史上1位のスロー復帰となった。なお、大関経験者で出場停止処分中の朝乃山(27=高砂)は、西前頭10枚目から東十両4枚目に陥落した。

大相撲初場所は、1月7日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。9日の初日を迎える。