大相撲の19年名古屋場所で現役引退した元関脇安美錦の安治川親方(43)の引退相撲が29日、東京・両国国技館で行われた。絵莉夫人(38)との間にもうけた3人の子どもたちが父の晴れ舞台に登場し、イベントを盛り上げた。

長男の丈太郎君(4)は、安治川親方の故郷・青森にちなんで「ねぶた」がデザインされた化粧まわしを締めて土俵入りした。周囲の視線を一身に浴びる中でも緊張することなく、親子おそろいの化粧まわしを締めて堂々とした姿を披露した。

安治川親方は「息子と一度土俵に上がりたかったので、最後に良い機会だと思いました。横で息子が歩いているのを見ると気恥ずかしいような、うれしいような。いろんな感情があふれてきましたが、やって良かった」と振り返った。

長女の友緑(8、ともみ)ちゃんと次女の公緑(7、くみ)ちゃんは、それぞれの思いを手紙にまとめて読み上げた。

友緑ちゃんは「お父さまの取組を毎日テレビで、お母さまと妹と弟と応援して、勝つとみんなで大喜びしました。勝っても、負けても国技館に車でお迎えに行きました。夕方、少し暗くなった空の下の国技館はとてもきれいに見えました。(中略)これからは親方ですね。新しいお部屋とお家ができるのを楽しみにしています」と期待に胸をふくらませていた。一方、公緑ちゃんは「お父さまの耳掃除が大好きです。これからも耳掃除をしてください」と、会場の雰囲気を和ませた。

安治川親方は「私も初めて聞きましたが、緊張しないでよくしゃべっていた。(テレビで)解説する時のお手本にしたいです」とたたえていた。