大相撲の元関脇碧山で、昨年9月の秋場所限りで引退した岩友親方(39)が7日、東京・両国国技館で断髪式を行った。約280人がはさみを入れ、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)の止めばさみで、まげに別れを告げた。終盤、同じブルガリア出身で、大学の先輩でもある鳴戸親方(元大関琴欧洲)にはさみを入れてもらうと、15年余りの現役生活を思い出し、大粒の涙がこぼれた。
断髪式後、岩友親方は「絶対に泣かないと思っていたのに、涙が全然止まらなかった」と、恥ずかしそうに笑って振り返った。断髪式の最中には、来日当初のことも思い出したといい「慣れない文化で日本語も分からない。もちろん、稽古もきつかったけど、何よりも会話ができなかったことが辛かった」と、不安やさびしさで、心が弱くなっていたという。それだけに、整髪後、5歳上のトドロバ・ビオレタ夫人(44)、10月で4歳になる長女のモニカちゃん(3)との記念撮影では満面の笑みを見せ「これからは、家族との時間を大切にしていきたい」と、うれしそうに話していた。
ブルガリア出身で彫りの深い顔立ちだけに、ハリウッド俳優トム・クルーズを思わせる新髪形は、すぐになじんでいた。整髪中は見守った関係者から「若返った!」「イケメン!」との声が相次いだ。ビオレタ夫人もスマートフォンで写真撮影しながら、日本語で「すごいカッコイイ!」と、目を輝かせていた。当の岩友親方は「まげを結う前、短い髪形しか、したことがないから変な気分」と、照れ笑いを浮かべていた。

