日本リトルシニア関東連盟の指導者講習会で行った「熱中症対策」の講義から今回は「初動対応」のポイントをまとめた。講師のエイジェックスポーツマネジメント管理栄養士の佐藤礼美さんは、運動中に体調を崩したときの熱中症の見分け方と、その対応などをアドバイスした。

 熱中症は年齢や性別を選ばず、あらゆる要因から発症する。自分でも、周囲からでも現場で「おかしい?」と思った時の対応策を知っておきたい。

 

【自分自身で対処する】 手足がつる、立ちくらみ・めまい、吐き気、汗が止まらない、汗が出ないなどの自覚症状があれば熱中症を疑う。すぐに涼しい場所に移動、スポーツドリンクや経口補水液などを十分に補給する。※厚生労働省ホームページ「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」より。

【周囲の対処法】 周囲から見て、イライラしている、フラフラしている、呼びかけに応じない、ボーッとしている人には、まずは声かけ。意識がしっかりしていたら、涼しい場所へ移動させ、体を冷やし、水分をとらせる。※同。

【応急処置のポイント】 体の太い血管を冷やし、全身の体温を下げる。ぬれたタオル、保冷剤、氷枕などで冷やす場所は両側の首筋、両脇、両足の付け根。うちわなどで風を送ると効率的。全身に水道水を散布する方法もある。

【救急車を呼ぶべき目安】 症状が改善しない場合は、病院で受診する。また、呼びかけて反応が悪い時は、救急搬送を要請する。反応がある場合、ペットボトルのキャップを開けずに渡して、自力でキャップを開けられなかったり、自力で飲むことができなかった時も、救急車を呼ぶ。

 

「予防」と「初動対応」は、周囲の大人だけでなく、選手も知っておくべきだろう。自分の体調は自分にしか分からない。ジュニアアスリートとはいえ、何より必要なのは、自己管理に違いない。

睡眠不足ではないか? 発熱やのどが痛いなど風邪の症状はないか? 朝食は食べたか? トレーニング前夜から当日朝だけでも、選手が自分で確認、やるべきことはたくさんある。

指導者も「急に暑くなっていないか?」「湿度が上がっていないか?」など環境の変化や、過去に熱中症を発症していないか、基礎体力が低いなど選手の特性を把握することが、熱中症対策につながっていく。(この項終わり)

【構成・久我悟】