3月27日に日生劇場で東京公演の千秋楽を迎えたミュージカル「レイディ・ベス」。英国の歴史上で最も偉大な女王と言われるエリザベス1世を主人公にした作品で、2014年に初演され、17年の再演を経て、9年ぶりの上演でした。若き日のエリザベス1世は、異母姉であるメアリーが女王の座につくと、さまざまな迫害を受け、命の危機にも直面しますが、私が観劇した日のメアリー女王にはふてぶてしいほどの迫力がありました。あまりミュージカルでは見たことのない人がやっているなと思って、パンフレットで確認すると、ものまねを中心に活躍するお笑いタレントの丸山礼(28)でした。

ミュージカル「レイディ・ベス」初日前取材会に出席した丸山礼(撮影・川田和博)
ミュージカル「レイディ・ベス」初日前取材会に出席した丸山礼(撮影・川田和博)

ミュージカル初挑戦ですが、感心したのは、エリザベスに立ちはだかる存在としての演技力、そして、「悪魔と踊らないで」「邪悪な女」などのナンバーを堂々と歌う、確かな歌唱力でした。かつて、丸山が主演したNHKドラマ「ワタシってサバサバしてるから」を見ていて、面白い俳優だなと思っていたのですが、今回の舞台で丸山への注目度が爆上がりしました。

お笑いタレントのミュージカルと言えば、22年に渡辺直美がミュージカル初挑戦で「ヘアスプレー」に主演した時が衝撃的でした。昨年も「ジェイミー」にお笑いトリオ「3時のヒロイン」のかなでが教師役で出演しましたが、彼女もミュージカル初挑戦でした。

丸山は東京公演後、4月には博多座、名古屋・御園座公演が待っています。さらに3月30日スタートのNHK朝ドラ「風、薫る」にもヒロインとかかわる役で出演します。ミュージカルも今回限りではなく、2度、3度と挑戦し続けてほしいと思います。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)

ミュージカル「レイディ・ベス」初日前取材会に出席した、左から有沙瞳、手島章斗、小南満佑子、奥田いろは、有澤樟太郎、丸山礼(撮影・川田和博)
ミュージカル「レイディ・ベス」初日前取材会に出席した、左から有沙瞳、手島章斗、小南満佑子、奥田いろは、有澤樟太郎、丸山礼(撮影・川田和博)