女優武田梨奈が、25歳の誕生日の15日、東京・ヤクルトホールで行われた主演映画「海すずめ」(大森研一監督、7月2日公開)完成披露試写会に登壇し、サプライズのバースデーケーキと観客からの祝福に涙ぐんだ。

ケーキは美を意識したパールパウダー入りで、共演の小林豊(27)が元パティシエの腕をふるって作ったもの。武田は観客とキャストによるバースデーソングの合唱に感極まり、「ケーキ屋さんで食べるケーキよりも100倍、おいしい!」と感激した。

 武田は、2作目の小説が書けず地元の愛媛県宇和島市に戻り、市立図書館の図書を各家庭に自転車で運ぶ「自転車課」で働く赤松雀を演じる。「(昨年9月の)製作発表会見の時に『いい作品になるとしか思えない』と言ったけれど、すばらしい脚本で、それを越えなければいけないというプレッシャーがあった」と語った。

 すると、雀の同僚で元ロードレーサーの岡崎賢一を演じる小林が「そんなの(プレッシャーを)感じていました? 1日何食、食べていましたか?」と突っ込んだ。宇和島市は鯛めしや、焼き魚と麦みそとだし汁をすり、麦飯にかけて食べる「さつま汁」など、海産物を中心としたグルメが豊富だ。武田は「1日7食くらい食べていました。30分でも時間に空きがあると、『よし、食べに行くぞ!』という感じで」と、あっさり答えて客席の爆笑を誘っていた。

 自転車課のアルバイト原田ハナ役の佐生雪は、武田と小林との関係について「何がきっかけか分からないけれど急激に仲良くなった」と振り返った。武田は「(きっかけは)食べ物じゃないかな?」と強調。雀の祖父を演じた目黒祐樹も「宇和島は食べ物がおいしくて人がいい。この映画を成功させようとする応援体制が100%だった」と語った。雀に本を届けてもらう常連の三好トメを演じた吉行和子は「瀬戸内海がとてもきれいで、楽しく撮影が出来ました」と振り返った。

 「海すずめ」は昨年、愛媛県宇和島市で行われた、宇和島伊達400年祭を記念して製作された。宇和島藩祖・伊達秀宗が仙台から宇和島に入って400年。現在は伊達宗信氏が、伊達家13代当主を務める。伊達氏は映画に本人役で出演しており、この日の舞台あいさつにも登壇。「400年祭は今、生きている人しか経験出来ないお祭り。その歴史的な年に映画が撮れた事はうれしい」と喜びをかみしめた。小林は「街を一緒に歩いていたら『殿!』と呼ばれていて、すごい方と肩を並べて歩いているんだと足が震えた」と共演を振り返った。