10日に脳梗塞のため79歳で死去した俳優、川地民夫(かわち・たみお)さん(本名・河地猛=かわち・たけし)の通夜が15日、神奈川県逗子市の斎場、二葉会館で営まれた。

 祭壇には北大路欣也(74)や渡哲也(76)、浅丘ルリ子(77)吉永小百合(72)など、多数の著名人からの供花がそなえられた。和泉雅子(70)や稲垣美穂子(79)、小倉一郎(66)高野浩幸(57)ら親交のあった俳優陣のほか、日活時代に川地さん、小林旭(79)と「三悪トリオ」と呼ばれた沢本忠雄さんら、約300人の弔問客が訪れた。

 取材に応じた小倉は「偉ぶらない方。昔の話を楽しそうにしていました。大好きな方でした」と寂しそうに話した。事務所の先輩、後輩関係にあった高野は「背中の大きい方でした。僕が子どもの頃から日活の銀幕スターでした」となつかしみ、「最後まで自分を貫いたと思う。ゆっくりと休んでほしい」と願いを込めた。

 沢本さんは、最後に川地さんと会ったのが1、2年ほど前だったという。「棺に向かって『バカヤロー、順番が違うだろう!』と怒鳴ってしまいました。おとこ気の塊のような人。言葉をかわさなくても通じ合える、最高の戦友です」と、故人をしのんだ。

 告別式は16日正午から同所で行われる。