NHK大阪放送局は17日、タレント西川きよし(71)が、NHK連続テレビ小説「わろてんか」(月~土曜午前8時)の最終章となる第26週(3月26~31日)の「目玉キャスト」として出演することを発表した。きよしは同週の26~28日に登場する。朝ドラ出演は14年後期の「マッサン」以来。

 ドラマは、葵わかな(19)主演で、吉本興業の創始者・吉本せいをモデルに大阪に笑いの文化を根付かせるべく、奔走する様を描いてきた。吉本の“顔”の1人でもあるきよしは、葵演じるヒロイン・てんたちが疎開する農家の主人・治平を演じる。

 きよしは「私は今年72歳の当たり年。(同番組は)笑いがテーマで、随所に漫才だったり、コンビのあり方だったりがでてきたり、少し身につまされる思いを感じながらも毎朝、楽しみにしていた」とコメント。故横山やすしさん(享年51)とコンビを組み、漫才ブームをけん引してきた自身の半生と重ね合わせ、番組を見ていたという。

 毎回、見終わるたびに「この世界に入ってよかったな」と実感するといい、男同士のコンビというのは「結成してから年を重ねていくにつれ、絆がグッと深くなる」。若き日はやんちゃなやすしさんに負けず劣らず、きよしも気が強く、互いに相方の失敗にきつく当たり、ケンカを重ねてきただけに、劇中でのコンビのあり方から、感慨にふけることも多々、あるようだ。

 やすしさんとのコンビも年月を経て、互いに相手のミスを許し合い、フォローしあい「お客さまに内臓から笑ってもらえる」漫才を演じられるようになっていたとも振り返った。

 また、演じる役柄の治平については「無口で、孫を戦争に送り出しましたが、どうにか無事に帰ってきてほしいという気持ちがあって、笑うことが出来ない葛藤がある」とし、戦時下という非常時に「笑いは薬」と、てんから教わる設定だと説明している。