Hey!Say!JUMP薮宏太(30)が、早大人間科学部通信教育課程(eスクール)を卒業した。在学中は文化人類学を専攻し、都市人類学のゼミに加入。以前からサッカー好きとして知られ、卒論のテーマは「地域密着型のサッカー文化を生み出す背景」。多忙なアイドル活動と両立しながら完成させた。

制作過程に、かなり熱が入っていた。昨年12月にスペイン・バルセロナを訪れて、現地の文化を取材した。通訳を雇って、子供から80代の老夫婦まで、約40人にインタビューしたという。「皆さん地元の文化を身近に感じて、愛していたんです。時間があったら美術館とか、サグラダ・ファミリア、サッカーのスタジアムに行く。それが根付いていたんです」と振り返る。

さらに、現地の小学生らが所属するサッカーのユースチームの練習試合も訪れた。15歳以下のチームでも、スタンドには300人くらい観客がいたという。「バルセロナとかレアル・マドリーとかの人気があるのは誰もが分かっているんですけど、その礎がどこにあるのか知りたかったんです」と説明する。

サッカー関連番組に出演経験もあり、仕事にもプラスになりそうだ。「選手の方や専門家の皆さんとは違う説得力を出そうと思った時に、大学生として自分が現地で直接見た経験とかエピソードが1つでも2つでもあれば、よりいろんな人に伝わるんじゃないかと思い、テーマを決めました」と明かす。

大学に進学を決めた理由の1つも、「情報発信する仕事をしているので、固定観念ではなく、広い目線で考えなければいけないからそれを学びたい」というものだった。卒論の評価はA。「最高の『A+』がとりたかったんですけどね」と笑う。明確な狙いを持ち、ストイックな姿勢で臨んだ。8年間の大学生活で得た経験は、今後のアイドル活動にも大きく生かされそうだ。【横山慧】