俳優藤原竜也(38)が、映画「鳩の撃退法」(タカハタ秀太監督、8月27日公開)で主演を務めることが24日、分かった。

原作は直木賞作家、佐藤正午氏のベストセラー小説。藤原は、直木賞を受賞した天才小説家・津田伸一を演じる。劇中で津田が手掛ける小説にはさまざまな謎が仕掛けられ、過去と現在、小説と現実が目まぐるしく転換していく。そのため、実写化不可能とも言われてきたが、津田の仕掛けた謎に観客が挑戦する、謎解きエンターテインメント作品に仕上がったという。

藤原は「撮影中はどんな映画になるのだろうと想像もつきませんでしたが、完成した映像を見たとき、『こうやって表現するのか!』とタカハタ監督の手腕に驚くと同時に、演じていた僕自身も津田が仕掛ける“現実と小説”が入り交じる世界観に引き込まれました」と語る。天才小説家という初挑戦の役柄には「僕の執筆する小説が観客の皆さまを『鳩の撃退法』の世界に引き込み、巻き込んでいけるか、とても楽しみです」と期待を込めた。

原作者の佐藤氏は「ウソとホントの境界線がだんだんと消えていって、『どこでもドア』のように両方の世界を登場人物が自在に行ったり来たりする。それが自然に思えるのは、この映画の俳優陣の魅力によるところが大きいのではないでしょうか」と話している。

共演は土屋太鳳(26)風間俊介(37)西野七瀬(26)豊川悦司(58)ら。

◆「鳩の撃退法」 かつて直木賞も受賞した天才小説家の津田伸一(藤原)は、とあるバーで担当編集者の鳥飼なほみ(土屋)に完成前の新作小説を読ませていた。富山の小さな街で経験した“ある出来事”を基に書かれた津田の新作に心躍らせる鳥飼だったが、話を聞けば聞くほど、どうにも小説の中だけの話とは思えない。鳥飼は小説が本当にフィクションなのか検証を始めるが、そこには驚きの真実が待ち受けていた。