俳優野間口徹(47)がフジテレビ系連続ドラマ「監察医 朝顔」(月曜午後9時)の3月1日放送の第16話に出演する。

主演の上野樹里(34)が演じる万木朝顔は、神奈川県にある興雲大に勤める法医学者。横浜・野毛山署の刑事だった父・平(時任三郎)は、退職している。2011年(平23)3月11日に東北の海沿いにある仙ノ浦の実家に帰省中に、東日本大震災に巻き込まれた母の里子(石田ひかり)の遺体は見つかっていなかった。

22日放送の第15話で、仙之浦に住む祖父の嶋田浩之(柄本明)が見つけた、里子のものかと思われた歯を、朝顔は正式にDNA検査に出す。その結果、歯は里子のものではなく、里子の場所からは40キロも離れたところで被災した女性のものだった。第16話では朝顔と平は、歯の女性の孫の下井雪人(野間口)に会いに行く。もっと早く歯を検査に回すべきだったとわびる朝顔に、下井は歯を見つけてくれたことへの感謝の言葉を述べる。そして、祖母への思いを語りながら、意外な提案をする。

野間口は、上野、時任との共演に「おふたりとも、温かく受け止めてくださって、非常に心地よく芝居ができました。絆のテーマが、より深化すると思いますので、ぜひともお見逃しなく」と話している。

第16話では、朝顔(上野)は、入院中だった祖父・浩之(柄本)の容体が悪化したとの連絡を受け、岩手の病院へと駆けつける。朝顔は、浩之が目を覚ましたら、母のものである可能性があった歯の検査結果を伝えようと考えていた。だが浩之は目を覚まさず、裁判を控えていた朝顔は神奈川へ戻るしかなかった。

一方、長野県警から神奈川県警に復帰した朝顔の夫の桑原(風間俊介)は、意外な男と再会する。それは、以前マンホールを盗んで捕まった今野(上島竜兵)だった。とんでもないものを見た、といってポケットからチラシを取り出す今野。それは、10年ほど前に発生し、いまだ未解決だった三田村一家殺人事件の情報提供を呼びかけるチラシだった。

この事件は、30代の三田村夫婦と、7歳の長男が自宅で何者かに殺害されたもので、すべての遺体の右頬が十字を描くように傷つけられていた。目撃情報などから、知人の市川という男が逮捕されたが、証拠不十分で不起訴になっていた。今野は、事件現場となった三田村家の近くで、チラシに描かれていた犯人の似顔絵とよく似た男を見たというのだ。

そんな中、思わぬ事件が起きる。いまも事件当時のまま保存されていた三田村家で、男性の遺体が見つかったのだ。そして、50代前後と思われるその男性も、同じような手口で殺害され、右頬には十字形の傷がつけられていた。遺体は、解剖のため興雲大学法医学教室に運ばれる。