舞台「千と千尋の神隠し」が4日、名古屋・御園座で大千秋楽を迎え、千尋役の橋本環奈（23）が特別カーテンコールで号泣した。

新型コロナ感染で無念の休演となったダブルキャスト上白石萌音（24）の代演として大千秋楽を務めた。

この日は、上白石が音声メッセージでセレモニーに“出演”するサプライズ。「今すぐそこに行きたくてたまりません」「いつでも最高の相棒でいてくれた環奈ちゃんに感謝しています」という涙声を聞きながら、橋本もみるみる顔をゆがめて大泣きした。

自身が感染した博多座公演では上白石が代演を務めており、2月の東京・帝国劇場から102公演にわたり、千尋役を支え合って演じてきた。大千秋楽に向け、「萌音ちゃんから『たくさん背負わせてしまうね』『成功できるように全身全霊で祈っている』という言葉をもらいました」とし、「けいこ初日から萌音ちゃんには本当に助けてもらってばっかりだった。きょうこそは私が支えるんだという気持ちで意気込んでいたのですが、最後の最後まで助けてもらいました」と大粒の涙を流した。

帝劇で初舞台という大きな挑戦を終え、「ふたつ財産を得た」と振り返った。「お客さまの拍手や反応や感想をたくさんいただき、舞台を始める前とはまったく違った考え方や学びがたくさんありました。ふたつ目は、カンパニーのみんなです。毎日ともに戦い抜いてきて、悩んだり、笑いあったり、ゼロから1を生み出すってこんなに大変なんだなと、今となっては楽しく幸せな毎日だった」と話した。

最後は「まだまだやりたいという気持ちもある」とし、「もしかしたら再演もあるかもしれませんが、その時にはまた皆さまにも足を運んでいただけたら幸せです」と意欲をみせた。