「ルパン三世」の次元大介役などで知られる声優の小林清志(こばやし・きよし)さんが7月30日、肺炎のため死去した。89歳だった。今月8日、所属する俳協が公式サイトで発表した。俳協によると葬儀は故人の意向により、近親者のみで営まれた。

小林さんは1971年の「ルパン三世」アニメシリーズ開始から次元役を担当。昨年9月に降板を発表し、同10月開始の日本テレビ系「ルパン三世PART6」から次元役は大塚明夫が引き継いでいた。

小林さんは昨年9月の降板発表時、長文のコメントを発表していた。

以下、全文。

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ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命をかけてきた。

我儘を言えば90歳までやっていたかったが残念。何とかかじりついていたかったが 無理だった。

歳をとればそれなりの深みが出てくるはずだ。ただ映像とのギャップがあるか。

話は違うが以前、明夫ちゃんに聞かれたことがある。「なぜ親父は五ェ門を辞めたんでしょう?」と。

親父とは大塚周夫先輩である。答えに窮したことがある。

さぞ先輩も無念だったにちがいない。

一部の方々から言われる事があるのは、次元は歳をとった 聞きづらい。

当たり前だ わたしゃ 齢88歳であるぞ。俺なりに努力した結果だ。

これからはそう言われることを気にしないですむ。ほっとしている。

あとは明夫ちゃんに委ねます。

頑張ってちょうだい。

ただ、次元はそんじょそこらの悪党とは違うぞ。江戸のイキというもんだ。変な話だが、次元は江戸っ子だ。

明夫ちゃん、これは難しいぞ。

雰囲気はJAZZにも似ているんだ。

最後に

これまで応援してくれた人たちにお礼を申し上げる。ありがとうございました。

ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。

あばよ。

      小林清志