上方落語家、桂文珍(74)が18日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で、毎夏恒例独演会「第41回 88文珍デー」(8月8日、NGK)の発表会見を行い、コロナ禍を振り返って、飛行機の多発エンジン操縦ライセンスを取得したと明かした。

飛行機の操縦資格を持つ文珍は、90年に自家用操縦士の技能証明、94年には計器飛行証明を取得。趣味で飛行機の操縦を楽しむ。

「(コロナ禍で)時間があったので、趣味を広げられました。(より格上の操縦ができる)マルチエンジンのライセンスをとりまして、茶道も始めました。創造的休暇で、乗り越えてきました」

落語会や寄席など、オンライン開催と、活動の幅は広がったが、文珍は「やっぱり、ここにきて(コロナ禍が明け)会いたかったよ~! ですよ」。観客と生でふれあい、客席の反応を得てこそ深まっていく落語を思い、笑顔で話した。

毎年、発表会見の場から“旬”を取り入れ、報道陣へのサービスも忘れない文珍。今年は、大谷翔平投手の所属するエンゼルスで注目されたかぶとにならい、新聞紙で“お手製かぶと”を作り、かぶってみせた。

「私もかぶとの緒をしめました」。ニヤリと笑い、恒例「88」への意気込みを続けた。今年は古典「船弁慶」と新作「携帯供養」を演じ、ゲストには柳家花緑を招く。

師匠の先代、5代目桂文枝も得意とした一門芸でもある「船弁慶」は、長屋の恐妻家亭主を描く。

「師匠が長年やっておられたので、口調や呼吸がよみがえってくるんです。それと! 私も家で冷遇されておりますので、主人公の気持ちがよ~う、分かります」

「永代供養」をもじった「携帯供養」は、LGBTQもからめ、硬軟自在の芸風はますます盛んだ。

「もうね、6回目のワクチンのお知らせがね、高齢者やから。やめられまへん、どうしたらええんでっか?」と言いながらも、その“若さ”に陰りはない。「健康で、命の限り(落語を)やりたい。できることなら、ここ(高座)で死にたいですな」と話していた。