歌手安倍理津子(77)が3月18日に、デビュー55周年記念曲の第2弾「真っ赤な嘘と花束と」(作詞もりちよこ、作編曲あいあい)を発表した。

真っ赤な嘘(うそ)で女を惑わす罪なヤツだが、真っ赤な花束を持って戻ってきたら…という女心を、独特のハスキーボイスで歌い上げる。

サビの「真っ赤な真っ赤な 真っ赤な…」のリフレインが耳に残る。

昨年10月に発表した55周年記念曲の第1弾は「想い出は翼」(作詞・笹公人、作曲・金田一郎、編曲・佐藤和豊)。

つらい記憶をも糧にして羽ばたいていくとドラマチックに歌った。

第2弾は一変、ダンサブルでジャズテイストな大人の歌謡曲ナンバーだ。

70年(昭45)に「愛のきずな」でデビューし、日本レコード大賞新人賞などを獲得。故橋幸夫さんとのデュエット曲「今夜は離さない」など、半世紀以上にわたって数々のヒット曲を歌ってきた。

その安倍が「これまでの安倍理津子の歌の世界にない、殻を破った作品をいただいたと感謝しております」と話している。

先日、都内で第2弾の発表会を兼ねたディナーショーを開催。冒頭で新曲名を意識して「私は今年、38歳になります。真っ赤なうそですが」とあいさつし、場を和ませた。

この「真っ赤なうそ」という言葉。よく使うが、なぜ「赤」なのか。

新明解国語辞典(三省堂)によると、「赤」には「それ以外の何物でもないことを表す」という意味もあるという。

つまり「真っ赤なうそ」とは、「うそ以外の何物でもない」という意味を強調した表現になる。簡単に言えば「まったくのうそ」ということだ。

他にも「赤の他人」「赤恥」「赤貧」「赤裸々」など、「赤」がつく言葉はいくつもある。

「赤の他人」は「他人以外の何物でもない」。

「赤恥」は「恥以外の何物でもない」。

「赤貧」は「貧乏以外の何物でもない」。

事実をさらけ出す「赤裸々」は、「裸のように包み隠さずありのままであること以外の何物でもない」という意味になる。

ちなみに「青」と「黄」には、「青二才」「青臭い」や「くちばしが黄色い」のように、「年が若くて、経験が不足している」という意味もある。

「黒」には「腹黒い」などダークな意味がある。

第2弾のカップリング曲は、デュエットの女王の異名を取る安倍らしく、デュエット曲「人生 はなふぶき」(作詞いちじょうおさむ、作曲・桧原さとし、編曲・猪股義周)。タレント川田恋(こい、69)と歌う異色の音頭デュッエットソングだ。

安倍にとって第2弾は「赤ヒット」だ。「ヒット以外の何物でもない」という1曲になるかもしれない。

【笹森文彦】