TBS山本恵里伽アナウンサーが27日、キャスターを務める報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)に生出演。宮城県や村井嘉浩知事の、誹謗(ひぼう)中傷をめぐる対応を伝えた。
番組では、SNS上のデマや偽情報、中傷などが世論操作につながる危険性を特集。SNS上で「農場」と呼ばれる、動画や投稿の表示回数を買うことができるサイトが存在することを紹介した。「農場」運営者の代理人という関係者が取材に応じ、番組内で試験的に立ち上げたXアカウントの表示回数を、「農場」の作業によって増やす場面なども放送された。今年の衆院選の候補者の陣営からも依頼があったというが、法律に触れる可能性を考え、選挙関連依頼はAIで弾いたという。
山本アナは、昨年の県知事選の際、SNS上で誹謗中傷被害に遭ったことを訴えた村井知事を取材。村井知事は「私に対する誹謗中傷に対して、どう自分が正しいのか、間違ってないのか、ということを世に伝える、そういう選挙になってしまったので、非常にやりづらかった」と回想した。また「すれ違いざまに『売国奴』とか、『お前みたいなやつは』とか若い人に言われるんですよ。怖かったですよ。身の危険を感じました」と赤裸々に明かし、山本アナも神妙な表情でうなずいた。
同県議会が今月、「SNS上で人権被害があった場合に知事がプラットフォーム事業者に削除要請ができる」とする条例の骨子案を議論していることも紹介。村井知事は「削除要請を私が、となっているので、責任を感じますね。誤ってしまうと、被害者を救うつもりだと思ったら新たな被害者を作ってしまうかもしれないので、そこは注意しないといけない」と、条例案の行使には慎重な判断が求められることも強調した。
山本アナは「宮城県の誹謗中傷対策条例の骨子案について、検討会を立ち上げた県議にも取材をしたんですけれども、人権を守ること、そして表現の自由を守ること、このバランスがとても難しいと話していました。骨子案では知事が削除要請を行う、となっているんですが、そこにはやはり濫用や暴走を防ぐための歯止めが必要です。第三者機関のあり方をどうするかなど、悩みながら慎重に議論を進めている印象をうけました」と語った。
日下部正樹キャスターは「誰もが自由を謳歌するには、1人1人がそれに伴う責任を自覚する必要がある。ところが匿名というのは、その責任から逃れる行為」と苦言を呈した。



