読売テレビは19日、夏の恒例番組「Iwataniスペシャル鳥人間コンテスト2026」に出場した東北大のチーム「Windnauts(ウィンドノーツ)」に飛行禁止区域に進入する危険行為があったとして、「次回大会への出場停止処分」の罰則を科した上で、執行猶予期間を設けることを、番組サイトで明らかにした。
同局は「鳥人間コンテスト大会実行委員会」の名義の声明を公開。「『鳥人間コンテスト2026』で次のチームが行った危険行為に対して処分を行います。東北大学Windnauts(人力プロペラ機部門出場)」と告知した。
東北大Windnautsは「鳥人間コンテスト」の強豪チームとして知られる。2011年には“伝説的”ともいわれるフライトで、人力プロペラ機ディスタンス部門で優勝。パイロットの中村拓磨さんの情熱的なフライトが感動を呼んだ。
中村さんは「ペラ回します! 行きまーす! 3・2・1」と絶叫し飛び出した。3キロ地点で「聞こえる? 桂(当時のチームメンバー)GPSの信号がない」「何も聞こえない」な
どの状況で、右旋回し逆走しまう。「GPSが切れたら俺は運転もできないのかよ」「悪いね、ヘボパイロットで。エンジンだけは一流のところ見せてやるぜ」と自らを奮い立たせ、進路を戻すことに成功した。
その後は湖面スレスレのフライトを何度も乗り越えた。「俺の人生は晴れ時々、大荒れ…いいね! いい人生だよ」「風を…風を拾うんだ!」と自ら鼓舞を続ける。途中たまらず絶叫。「左脚がつってる。あーーー!」「動けーーー!」と湖面に機体を一部着水させながらも必死に前進。「東北大学だろ! ウインドノーツだろ!」と最後の力を振り絞り「桂、今何キロ?」と聞いたタイミングで力尽きた。総飛行距離は34キロに及び、フライト時間は90分強だった。満身創痍(そうい)の中村さんはすぐさま酸素ボンベを吸った後、号泣した。
中村さんは東北大卒業後、ジョージア工科大学大学院博士課程(航空宇宙工学・UAV制御)を修了。現在はドローン開発などに携わっている。
鳥人間コンテストは読売テレビの制作で、自作人力飛行機による飛行距離および飛行時間を競う大会で、例年7月に滋賀・琵琶湖周辺で開かれる。1977年にスタートし、今年が第48回だった。人力プロペラ機部門と滑空機部門に分かれ、東北大Windnautsは24年など複数の大会で優勝している。



