米ニュースサイト、アクシオスは15日、イスラエルのガラント国防相が14日のオースティン米国防長官との電話会談で、イランに対して「反撃せざるを得ない」と伝えたと報じた。イスラエル軍のハレビ参謀総長も15日、イランの攻撃により小規模ながら被害を受けた南部ネバティム空軍基地を訪れ「応戦する」との考えを示した。

イランによるミサイルや無人機での直接攻撃を受け、イスラエルの戦時内閣は15日、前日に続いて閣議を開き、反撃の標的や時期、方法などを協議した。詳細は明らかになっていないが、イスラエルのメディアは「強力に反撃する」ものの「地域紛争に発展することは望まない」との方針を確認したと報道。反撃を巡り、米国と調整する予定だとしている。

オースティン氏は15日もガラント氏と電話会談し、イスラエルの防衛に対する米国の揺るがぬ支援を強調、中東地域の安定に向けた戦略目標を確認した。米国防総省が発表した。米メディアによると、米政府は反撃を支持しない意向で自制を求めている。

米紙ワシントン・ポストは15日、当局者の話として、イスラエルのネタニヤフ首相が軍に標的のリストを提示するよう求めたと伝えた。イスラエルはイランに対し「メッセージを送るが、死傷者は出さない」方法を検討しており、選択肢にはイランの首都テヘランにある施設への軍事攻撃やサイバー攻撃などが含まれるという。

イラン外務省報道官は15日の記者会見で「地域の緊張を激化させる意図はない」とした上で、イスラエルが反撃すれば「われわれの対応は、より強力なものになる」と警告した。(共同)