台風6号は3日和歌山県南部に上陸後、列島の南を東寄りに進んだ。太平洋側では広く大雨となり、気象庁は一時、同県を流れる古座川にレベル5氾濫特別警報を出した。古座川町と串本町、徳島県阿南市は住民に直ちに命を守る行動を取るよう求める「緊急安全確保」を発表した。5月29日に新たな防災気象情報が始まって以来、特別警報の発表は初。小中高など5000校以上が休校となり、鉄道や空の便も運休が相次いだ。
気象庁によると、台風の上陸が6月に記録されたのは2012年以来。総務省消防庁によると、3日午後2時時点で愛知、奈良、徳島、宮崎、鹿児島、沖縄の6県で計23人が重軽傷を負った。和歌山県南部や静岡県伊豆などでは線状降水帯が発生。24時間降水量は三重県尾鷲市で500ミリ超、徳島県上勝町や高知県四万十町などで400ミリ超を観測した。
古座川町は2日午後から町内8カ所に避難所を設置、一時は28人が身を寄せた。住民らは「ここまでとは」と驚きを口にした。古座川沿いの駐車場には、増水で打ち上げられた小舟が横倒しになり、建物のスロープの手すりに木の枝が残されていた。河口部付近に住む60代男性は「怖かったが、家が浸水しなくてよかった」とほっとした様子だった。
強い雨が降り続けた東京では、西部を流れる善福寺川や神田川、目黒川などが増水し、レベル4氾濫危険警報が出た。河川に設置されたカメラの映像などでは、濁った水が堤防の高さに迫る様子が見られた。
羽田空港では多くの便が欠航し、首都圏と各地を結ぶ鉄道は一部運休した。紀勢自動車道は通行止めとなった。高速バスも運休が相次いだ。
高市早苗首相は自身のX(旧ツイッター)で、官邸の危機管理センターに設置していた情報連絡室を官邸連絡室に格上げしたと明らかにした。(共同)

