日本人24人を含む2977人が犠牲になった2001年9月の米中枢同時テロは11日で発生から25年。旅客機が激突し、倒壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地や首都ワシントン近郊の国防総省などでは追悼式典が開催される。トランプ政権が今年2月末に始めた対イラン作戦の収束は見えず、世界で混乱が続く中、遺族や市民らは鎮魂の祈りをささげ、平和を願う。

トランプ大統領はニューヨーク行きを見送り、国防総省の式典に出席する。テロ後に団結した米国の姿はなく、トランプ政権下では移民問題や経済格差などを巡り社会の分断が深まっている。

ニューヨークでは同ビル跡地に建てられた追悼施設周辺で式典を開催。マムダニ市長や米大統領経験者らが参列する予定。国際テロ組織アルカイダのメンバーにハイジャックされた2機がビル2棟に突入したそれぞれの時刻に合わせ、出席者は黙とう。遺族代表が犠牲者の名前を読み上げる。日本人犠牲者の遺族も出席する見通し。

同時テロを巡っては現場で救助や復旧作業に当たり、ビル倒壊で発生した有害な粉じんを吸った消防士や、現場に居合わせた人の間でがんの発症が相次ぐ。連邦政府はこれまで約5万7千件のがんについて関連性を認定。当日の死者数よりその後の関連死の方が多い。

テロから四半世紀を経て、米国では当時生まれていなかった世代が人口の約3割に上り、記憶の継承も課題になっている。(共同)