将棋界で女性初の「棋士」が誕生する。西山朋佳白玲(清麗・女流名人・女流王将=31)が26日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で記者会見し、「棋士編入」の権利を行使することを明らかにした。
来年4月1日付でフリークラス四段として、公式戦に出場する。その一方で、タイトル防衛も含めた女流棋戦にも参加する。
【将棋で棋士になるには】
「棋士」と「女流棋士」ではまったく制度が違う。
「棋士」は、プロ棋士養成機関「奨励会」が正規ルート。小学生の時に6級という形などで受験して入ることが多い。男女どちらにも門戸は開かれているが、入会後は厳しい年齢制限があり、プロとなる四段に昇段できるのはわずか。女性で奨励会を突破して棋士になった例はない。プロ(四段)の一歩手前である三段に昇段したのも福間、西山、中七海の3人だけ。半年かけて戦う三段リーグで成績上位になればプロとなれるが、26歳の年齢制限がある。里見と中は年齢制限で、西山は25歳で退会した。
その後、制度が見直され、奨励会三段リーグで96年度後期から26年度前期まで次点を2回獲得した者は、棋士デビューできる権利を得た。
公式戦に参加しているアマ強豪や女流棋士の場合、男性棋士参加の公式戦で10勝以上、かつ勝率6割5分以上の成績なら「棋士編入試験5番勝負」を受けられる。ここで3勝できれば合格となり、棋士デビューできる。昨年6月、新たに女流タイトル戦の「白玲」を通算5期獲得した者にもこの資格が与えられた。
女流棋士の場合、下部組織である「研修会」に入り、一定の成績を収めると女流2級の資格を得て、女流棋士としてプロとなる。ただし、女流限定の棋戦にしか参加できない。女流棋戦のタイトル保持者など、トップ棋士ともなれば、全棋士参加の公式戦への出場が認められる。奨励会では現役3人を含め、23人の女性が在籍しているが、棋士になった例はなかった。奨励会で2級以上の女性会員が退会して女流棋士への転向を宣言した場合、退会時の段級位でそのまま女流棋士の資格を得る。

